菓子類やパンの生地を膨らませる作用を持つ
膨張剤です。
用途は一緒ですが、
性質や特徴は異なります。 二つを上手に使い分けてもっとすてきな
お菓子作りライフを楽しみましょう。
- 炭酸水素ナトリウム
- 酸性ピロリン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、d-酒石酸水素カリウム、ステアリン酸カルシウム、 コーンスターチ※炭酸水素ナトリウム(重曹)に酸性剤や分散剤(遮断剤)を加えたもの※ミョウバン(硫酸アルミニウム)不使用
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- ●横に膨らむ性質があります。
- ●加熱して炭酸ガスを発生させ、膨らませます。
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- ●縦に膨らむ性質があります。
- ●水分で膨張し、加熱により再び反応し膨らませます。
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- ●やや黄色味がかった色になります。
(焼き色が濃くなる) - ●多く加えると特有の苦味があります。
- ●特有の香りと塩味があるので、どら焼きや甘食など素朴なお菓子や和菓子に向いています。
- ●生地を寝かせても炭酸ガスが発生しないので、寝かせた後でもしっかり膨らみます。
- ●チョコレートやココアの入っている生地に利用すると、茶色に深みがでます。
- ●利休饅頭やどら焼きの皮など比較的濃い色のお菓子に使われます。
- ●焼き菓子に使用する場合、粉に対して1~1.5%が使用目安です。
- ●やや黄色味がかった色になります。
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- ●焼き色に影響を与えません。
- ●生地の風味を損なわないので、バターを使用するような洋菓子に向いています。
- ●生地を寝かせている間に既に炭酸ガスが発生するので、混ぜた後はなるべく早く焼成します。
- ●重曹を改良した製品でもあり、pH(水素イオン指数)とガスの発生を調整して、アルカリ性独特の匂いや苦味、焼き上がりの黄ばみが出ないように作られています。生地内への分散がよいです。
- ●焼き菓子に使用する場合、粉に対して2~2.5%が使用目安です。
アルカリ性の重曹の成分と酸性のヨーグルトを合わせることで化学反応が起こり、炭酸ガスを発生させます。
もちもちしてふっくらとしたドーナツやパンケーキが出来上がります。酸性の食材(ヨーグルトや酢)を加えないと、生地に苦味を感じてしまいます。
焼き上がりの酸味がほぼ感じられないヨーグルトを使うのがおすすめ!
ベーキングパウダーと重曹を両方使うことで、ふわふわでふっくらもちもちなバランスのとれたスイーツに仕上がります。
膨張剤はお菓子作りに欠かせないアイテムですが、使用しなくてもふんわりふっくらとしたお菓子を作る事は出来ます。
しかし材料や下準備が整わないと、しっかりうまく膨らんでくれません。
膨張剤を使用し安定したふっくらふわふわの生地にするために活用すると便利です。
しかし材料や下準備が整わないと、しっかりうまく膨らんでくれません。
膨張剤を使用し安定したふっくらふわふわの生地にするために活用すると便利です。
重曹(タンサン)とベーキングパウダーを
併用するメリットは?
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1生地をきれいな焼き色に!
重曹はアルカリ性なので、生地をアルカリ性に傾けメイラード反応(褐色反応)をおこさせて生地をきれいな焼き色に仕上げます。 -
2効率よく膨張させる!
ベーキングパウダーにはさまざまな成分が含まれているため、効率よく二酸化炭素(炭酸ガス)を発生させることができ、重曹と力を合わせて効果を発揮します。
代用できる?
成分が異なるため発生する炭酸ガスの量が違うのでそのままの分量では置き換えることはできません。
目 安
- ※重曹のみの場合は化学反応によってアルカリ性の炭酸ナトリウムの苦味が後味として残る事があります。 酸性の素材(ヨーグルトやレモン)を加えて中和して苦味を抑えることができます。 ※性質が異なるため、作るお菓子の種類により、同じような膨らみや焼き色、味わいにならない場合があります。
使用時の注意点
●ドーナツ、アメリカンドッグなど水で練った生地を油で揚げる場合は、小麦粉100gに対してベーキングパウダーを3g以上と砂糖10g以上の両方を必ず入れてください。小麦粉のグルテンは加熱されると水蒸気を発生し、砂糖とベーキングパウダーを加えずに揚げると、水蒸気が行き場を無くして爆発する恐れがあります。
●重曹は、ゴボウやイモ類、ブルーベリーなどのポリフェノールの一種(クロロゲン酸、アントシアニン)を含むものを生地に加えて加熱した場合、アルカリ性になり緑や黒に変色する場合があります。お召しあがりいただいても問題はありません。