別名「ベーキングソーダ」とも言い、成分は「炭酸水素ナトリウム」のことです。
基本的には「ふくらし粉」として使われてきましたが、最近はタンサン(重曹)の安全性や効果が注目され「食」としてではなく、色々な場面で活用されるようになりました。
からだにも、自然にも優しいと、
なにかと話題の「タンサン(重曹)」を
ご紹介します。
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膨張(ふくらし粉)作用
加熱すると「炭酸ナトリウム+水+二酸化炭素」に分解します。この時に出る二酸化炭素が細かい気泡となり、生地を膨らませます。
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研磨(粒子の固さ)作用
粒子が硬すぎず、柔らかすぎない結晶状態なので、物をこすっても傷つきにくい為、研磨剤としても使用されます。
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中和(弱アルカリ性)作用
弱アルカリ性なので、油汚れなど酸性物質は中和されて水溶性となり、簡単に汚れを落とします。それほどお肌にも刺激を与えません。
軟水作用
タンサン(重曹)は水に溶けると金属イオンを挟み込み、水を軟水に近づけます。出汁(だし)やお茶が出やすく良い味が出たり、お風呂のお湯を柔らかくしてカラダの血行を良くします。
消臭・吸収作用
臭いを中和して吸収します。
ふくらし粉(膨張剤)として・・・
タンサン(重曹)は、加熱をすることにより膨らむのですが、縦に膨らむ作用のある「ベーキングパウダー」と違い、横に膨らむ作用があります。風味も独特でカントリー調の素朴な仕上がりになります。蒸しパンやおまんじゅう等に!
短所もあります。
加熱をして分解してできた「炭酸ナトリウム」は多すぎると苦くなったり、ゴボウやイモ類など「クロロゲン酸」を含むものを生地に加えて加熱した場合、生地が緑色に変色する場合がありますがお召しあがりいただいても問題ございません。
食品のアク抜き
山菜(わらび・ぜんまい・つくし)やふき、たけのこ、蓮根やごぼうなどのアク抜きにも最適です。
繊維の多い山菜は、タンサン(重曹)のアルカリ成分により、繊維を柔らかくすることでアクが抜けやすくなります。
緑色の野菜を彩りよく茹でる
よもぎ、枝豆や空豆、ほうれん草、小松菜 等を茹でる時にタンサン(重曹)を加えると彩りよく美しい緑色に茹で上がります。
豆の皮が破れずに
柔らかく煮上げる
豆を早くふっくらと煮る為には、豆のたんぱく質を分解させて水を浸透しやすくするので、豆が早くふっくらと煮え、豆の皮も破れにくくなります。
その他にも・・・
用途に合わせて使い分け
茶渋、水垢の汚れ落としにも・・・
粉のまま汚れにつけて、スポンジや歯ブラシでこすり洗いをします。
油汚れのお掃除に・・・
換気扇やコンロ等
ペースト状にしたタンサン(重曹)を汚れの場所に塗り、しばらくそのままにして油を浮かせてからスポンジや歯ブラシでこすります。きちんとぬれ布巾等で拭いて仕上げてください。
その他
入浴をする時ひとつかみのタンサン(重曹)を入れて湯舟に入ると、皮脂や角質を落とし、お肌ツルツルに!
コップ一杯の水に小さじ1/2程の重曹を混ぜ、口に含んでうがいをすれば、食べかすなどで酸性になった口内を中和し、虫歯予防や口臭予防になります。