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「ペクチン」って?
「ペクチン」とは「くだものや野菜など植物の細胞壁に含まれる天然の多糖類」。植物の細胞や組織を支えているもののことを言います。少し難しいですね・・・
主に、かんきつ類やりんごなどの果皮に含まれる天然の「ゲル化剤」です。旬のくだものや野菜を使ってジャム等を作る際に、同じ果実でもその成熟の段階によって含まれる「ペクチン」を含む量が大きく変化しますので、市販の「ペクチン」を添加 してとろみを補います。ペクチンには「LM ペクチン」と「HM ペクチン」という、
性質の違う2つの種類があります。-
LMペクチン
ペクチンを加工して、大量のメトキシル基(-OCH3)を除去したもの。甘味や酸味を抑えた手作りのジャムづくりに最適。
※共立食品の「ペクチン」は、LMタイプです。
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HMペクチン
ペクチンを加工して、少量のメトキシル基(-OCH3)を除去したもの。大量の砂糖と強い酸を必要とするため、甘味と酸味の強いジャムづくりやパートドフリュイに最適。
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「ペクチン」を使うメリット
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とろみを補うだけでなく
甘さの控えめなジャムがつくれるペクチンを添加せずに作るジャムは、砂糖をたくさん加えてとろみを出します。それに対して共立食品の「LMタイプ」のペクチンを加えて作ると砂糖は少なくても、とろみが付きます。
糖分を気にする方にはおすすめです。甘さに関しましては、砂糖をある程度加えないと美味しく感じないので共立食品のレシピは、基本の甘さで作ってあります。ご自身で甘さを調整しながらお作りください。 -
加熱時間を短縮できる
ペクチンの力で水分を固めるので、煮詰めるための加熱時間が少なくてすみます。時間短縮にもなるのが嬉しいですね・・・逆に煮詰め過ぎると固いジャムになるのでくだものが柔らかくなっていればペクチンを加えて短時間に仕上げます。
はじめにご紹介したように、くだものの旬の時期や特性などを考えながら「ペクチン」を加える量を調節することは大切です。本来、くだものや野菜には含まれるペクチンの量は様々です。ペクチンを多く含むものはとろみが強くなりますし、その逆も考慮して使用量を調節してください。
また、使うくだものの熟し加減によっても変わります。よく熟したくだものを使うとペクチンが分解されてなくなってしまうのでペクチン量の調節が必要です。未熟のものも熟すまで待つか、ペクチンの量を増やすかの調節が大切になります。
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「ペクチン」の使い方
ジャムづくりのほかに、ナパージュのように使ったり、グミのようなお菓子等「グニュッ」とした食感を出すためにもお使い頂けます。基本的には水で完全に溶かしたもの(ペクチン液)を加えることをお勧めします。直接、ペクチンを振り入れてしますとダマになることがありますので注意してください。
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ペクチン液を作ります(A)
小鍋に水とペクチンを入れてしっかりと混ぜ溶かし、
弱火で混ぜながら煮立つ直前まで加熱します。 -
別の鍋にくだものと砂糖を入れて弱火でゆっくりと加熱し、約15分煮詰めた後、1のペクチン液を入れて更に弱火で10~15分加熱します。くだものからアクが出てくるのでこまめにすくいとった後、レモン汁を加えます。
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ビンを煮沸後、すぐに2のジャムを入れ、手早くフタを閉めて逆さまにして冷まします。
※くだものの種類や時期により、しあがりが異なりますので分量はその都度調節をします。
※ペクチンを入れた液体は、冷めるとトロリととろみがついてきます。
冷たい水を入れたコップにジャムを1滴落としてみます。
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Best!
コップの真ん中あたりでジャムが散る。
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煮詰め不足
コップの上面でジャムが溶けて散る。
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煮詰めすぎ
ジャムが塊のまま底に沈む。
ビン詰め方法
※ビンは、煮沸をします。
その後、すぐにジャムを入れてできるだけ早くフタをして逆さまにして冷まします。瓶詰めをする際には、瓶の高さ2/3ほどの熱湯を鍋に沸かし、蓋をした瓶を入れて約5分間ほど煮沸をして空気を抜き、上下をひっくり返して冷まします。
瓶がなべ底に直接当たると割れる恐れがあるので、薄いタオルを一枚お湯の中に入れておくとよいでしょう。また、瓶同士がぶつかるのも割れる原因となるので注意してください。保存瓶は熱湯殺菌ができる専用の瓶をおすすめします。 -
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「ペクチン」を使ったレシピ
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