2024年7月31日

スポーツに役立つ栄養は? 体づくりに役立つナッツの取り入れ方

ナッツは運動をする方にとってもおすすめの栄養素が含まれています。脂質が多くて太りそうと思われがちなナッツですが、筋肉や体を作るタンパク質も含まれています。運動後の栄養補給におすすめのナッツを管理栄養士が解説します。

パフォーマンスアップに役立つナッツの栄養素

タンパク質だけ摂っても筋肉にならない? ビタミンB6を含むナッツ

スポーツやトレーニングはエネルギー消費が多いため、運動後の栄養補給は欠かせません。

筋肉の元となるタンパク質。食事から摂取したタンパク質は、体内でアミノ酸に分解されます。分解されたアミノ酸は必要に応じて利用されます。

アミノ酸を再合成する時に必要になるのがビタミンB6です。(*1)ビタミンB6は体内で作ることができないので、食事から取り入れる必要があります。

そこでおすすめなのがナッツです。クルミやピスタチオにはビタミンB6が多く含まれています。(*2)タンパク質源となる卵、肉類、魚介類とあわせて取り入れてみましょう。

糖質の代謝を助けるビタミンB1の働き

ジョギングや水泳などの持久系のスポーツのあとは糖質補給を。エネルギーの消費量が多くて運動後は枯渇している状態です。素早くエネルギー源として利用できる糖質を取り入れてください。糖質とともに糖質の代謝に関わるビタミンB1も取り入れましょう。運動するとビタミンB1の消費も増えるので、不足しないように補給する必要があります。(*3)

ビタミンB1が多く含まれるのはカシューナッツとピスタチオです。胃腸の負担をかけないように油を使ったものよりも素焼きのものがおすすめです。

効果を高める食べ方

ナッツを取り入れるタイミング

運動後、筋肉の修復をするために30〜45分以内にタンパク質とビタミンB6を摂取するのが望ましいです。アーモンド、クルミ、ピスタチオ、カシューナッツ、マカデミアナッツなどのナッツにはビタミンB6が含まれています。持ち歩きにも便利なナッツは、試合の合間や運動後のエネルギー補給にも役立ちます。間食や食事のタイミングで取り入れるのもおすすめです。

基本的な栄養素の取り入れ方は運動しない方と変わりません。運動によってエネルギー消費が増え、筋肉の修復が必要になるのでナッツも上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

食べ合わせ<おすすめレシピリンク>

ゴルゴンゾーラとナッツのピザ

ナッツDEサムゲタン風

 

<参考文献>

*1:厚生労働省,「日本人の食事摂取基準(2020年版)」,各論, ビタミン(水溶性ビタミン)

*2:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

*2:東京医科大学公衆衛生分野「疲労回復のヒント」

コラム執筆:中村りえ先生

中村りえ先生

中村りえ先生

管理栄養士。大手食品メーカーにて商品開発、健康セミナーの企画や広報に携わり、独立。レシピ開発、コラム執筆、セミナー講師、メディア出演など幅広く活躍中。 家族の小麦アレルギーをきっかけに米粉に出会い、米粉のおいしさに魅了される。また、日本人の「米離れ」の深刻さについて学んだことから、米粉料理の良さを伝え、日本の米文化を守りたいと考え、米粉料理家として活動を行う。著書『米粉のおやつとおかず』(宝島社)キッズ食育Jr.トレーナーの資格を保有。

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